Case14:温泉街にて
ひとり旅の途中、温泉街へ立ち寄った。
上がったり、下がったり、
地図も見ずにぶらぶら散策していた時のこと。
突然どこからか甘い香りがした。
この匂いはなんだろう。
僕は甘い香りのする方へと歩いた。
すると、そこに現れたのは、
み・ん・な・花・と・も・だ・ち
すずき生花店…
なんだ花の香りか。
そのまま通り過ぎようとしたけど、
ショウウインドウに飾られたものは、
ガンダム!?
なぜ花屋でガンダムが?
突然鼓動が速くなった僕は、気づくと店内へ入っていた。
店主らしきおじさんが作業している。
「すみません、あのガンダム見せてもらっていいですか?」
「え? あぁ、どうぞ」
RX-78-2ガンダム…
なんでだ、ここは花屋じゃないのか。
すずき生花店…
すずき… ガンダム…
ま、まさか…
JEN CITY,,,
鳥肌が立った。
違う! ぜったい違う!
奥に入って姿が見えない店主に声をかける。
「すみません、ガンダムお好きなんですか?」
「・・・・・ん?」
何かこれ以上聞いてはいけないような気がした僕は、
「あ、ありがとうございましたー!」
と大きな声で言って逃げるように店を出た。